業務改善提案:セットアップ短縮

「たかが準備」を変えるだけで、工場の生産性は劇的に変わる

現状 セット時間のバラつきが最大のリスク

作業者のスキルによってセットアップ時間に2倍〜3倍以上の差が発生しています。
これにより生産計画が立てられず、工場の稼働率が低下しています。

熟練者(早い人) 40分
基準
未熟練者(遅い人) 80分
2倍の時間がかかる
インクジェット最大差 100分
3.3倍の差!
⚠ この「見えない時間」が生産枚数を奪っている

解決策 「分離」と「標準化」の実行

機械を止めるべき作業と、そうでない作業を明確に分離します。
さらに、付加価値の低い「洗い作業」をアウトソーシングします。

これまでの流れ(直列)

準備・移動
(13分)
機械セットアップ
(本来の作業)
版洗い・片付け
(20分)

全て終わるまで機械が動かない!
熟練者が皿洗いをしている状態

これからの流れ(並列・分業)

機械稼働中
準備は事前に済ます
機械停止
コアセットアップ
(目標値は下表参照)
機械稼働中
版洗いは外部人材へ

機械が止まるのは「コア」だけ!
熟練者は印刷に集中できる

決定 新セットアップ基準と運用ルール

会議での協議により、以下の標準時間と運用ルールが正式決定されました。

項目 設定時間 備考・ロジック
シルク 1色 (1c) 25分 基本設定
シルク 2色 (2c) 30分 他社事例を参考に+5分刻み
シルク 3色 (3c) 35分
シルク 4色 (4c) 40分 旧想定(55分)から短縮
DS 白アンダー 35分 3版相当(アンダー×2+トップ)
DS 顔料のみ 10分 版合わせ不要のため大幅短縮
範囲の定義 「初刷り(テストプリント)」の確認までをセット料金の時間に含めます。1日の終わりの片付けも、業務時間内の生産性として組み込みます。
工程の分解 「版洗い」はタイミー等へ外部委託。数量入力・運搬(計10分)は隙間時間や並行作業で行い、機械停止時間を減らします。
PDCAサイクル 今回決定した数値で運用を開始し、月1回または2ヶ月に1回、実測値との乖離を検証して精度を高めます。

効果 生産能力と計画精度の向上

単なる時間短縮ではありません。生まれた時間がそのまま「利益」に変わります。

⏱️

時間短縮

-15分

1セットアップあたり
(60分→45分へ短縮)

👕

追加生産可能数

+75枚

短縮した15分で
これだけ多く刷れる

📈

計画精度

安定

完了時間が読めるため
急な案件も受注可能に

【シルク印刷のインパクト試算】
1時間300枚の能力 ÷ 60分 = 5枚/分
15分短縮 × 5枚/分 = セット替え1回につき +75枚